ダイエット
パーソナルトレーナー論
筋トレ
「パーソナルトレーニングに通いたいけどメニューがわからない」
「トレーニングのメニューはどうやって決めるの?」
などの疑問を抱いていませんか。初めて利用する方は不安を感じやすいでしょう。パーソナルトレーニングのメニューは、ユーザーの目的などにあわせて決定します。
したがって、共通するメニューがあるわけではありません。ここでは、パーソナルトレーニングの概要を解説するとともに基本的なメニューの決め方やメニューの例などを紹介しています。利用前に不安を解消したい方は参考にしてください。
Contents
パーソナルトレーニングとは?
専属トレーナーがついて、一人ひとりのユーザーに合わせたトレーニングプログラムを提供するサービスです。ユーザーの目的や体力などに合わせたオーダーメイドのトレーニングプログラムを提供してくれるサービスと考えればよいでしょう。
専属のトレーナーがマンツーマンで対応してくれるため、質の高いトレーニングを行いやすい点が特長です。通常のトレーニングジムは、1人のトレーナーが複数のユーザーをサポートします。したがって、ユーザーは基本的に自分で考えてトレーニングしなければなりません。
ただし、通常のトレーニングジムよりも利用料金は割高になります。また、利用回数に制限が設けられているケースも少なくありません。特徴をよく理解してから利用したいサービスといえるでしょう。
トレーナーの役割
最も重要な役割は、ユーザーの目的達成をサポートすることです。この役割を果たすため、トレーナーは専門的な知識を活用して、トレーニングメニューを提案したり正しいフォームを指導したりします。さらに、食生活や生活習慣に関するアドバイスをすることもあります。計画通りにトレーニングをしていたとしても、食生活や生活習慣が乱れていると目的達成は難しくなるためです。
例えば、ダイエットを目的に掲げるユーザーが、パーソナルトレーニングを続けながら暴飲暴食を繰り返していたとします。この状態だと目的達成は難しいでしょう。このような事態を防ぐため、トレーナーは食生活や生活習慣に関するアドバイスも行うのです。
以上のほかでは、ユーザーのモチベーション維持・向上もトレーナーの重要な役割と考えられます。日々のトレーニングや日々の生活で、目的を意識させたり目的達成後の姿をイメージさせたりしてトレーニングを継続できるようにサポートします。各ユーザーの目標達成に向けて、総合的なサポートを行うことがトレーナーの役割です。
パーソナルトレーニングメニューの決め方
パーソナルトレーニングのメニューはどのように決まるのでしょうか。一般的な決め方を紹介します。
目的を明確にする
メニューを決定するため、ユーザーがトレーニングを行う目的を明確にします。トレーニングの目的がわからない場合は、なりたい自分や現在の悩みを考えるとよいかもしれません。例えば、細マッチョ体型になりたい、お腹周りをすっきりさせたいなどが考えられるでしょう。
目的が明確になったら、達成するべき目標を設定します。到達までの道のりが長い場合は、大目標・中目標・小目標を設定することもあります。いずれの目標も、努力をすれば達成できると思えること、具体的にイメージできることが重要です。例えば、漠然と「痩せる」ではなく「1カ月で3キロやせる」などのように設定します。具体的な目標を設定することで、取り組みを評価しやすくなります。
併せて、現在の体力や体重、筋肉量、姿勢、動き方の癖、運動習慣、生活習慣なども確認します。これらがわからないと、目標達成に向けた計画を作成できないからです。以上の情報をもとに、1人ひとりのユーザーに合わせたトレーニングプログラムを作成します。情報収集は、入会前のカウンセリングなどで行うことが一般的です。
時間配分を決める
次に、1回のトレーニングにおける時間配分を決定します。限られたトレーニング時間を有効に活用するためです。具体的な時間配分はケースで異なりますが、トレーニング時間は「ストレッチ」と「筋トレ」にわかれるといえるでしょう。基本的には、筋トレの前後にストレッチを行います。ケガを予防したり筋肉痛や疲労を軽減したりする働きがあると考えられているためです。時間配分が決まったら、筋トレの強度も検討します。トレーニングの目的により適した筋トレの強度は異なります。筋肉を大きくしたい場合は負荷を大きく、筋持久力を高めたい場合は負荷を小さくして回数を増やします。
PDCAサイクルをまわす
パーソナルトレーニング開始後は評価と改善に取り組みます。計画通りに進まない場合は、原因を見極めて計画通りに進む方法(新しい計画)を考えます。この作業を繰り返して、トレーニングの質を高めていくことが大切です。トレーニングプログラムの修正は、トレーナーから提案されることが多いでしょう。ただし、必ず従わなければならないわけではありません。また、ユーザーから提案することもできます。二人三脚でトレーニングプログラムをブラッシュアップしていきます。
【目的別】パーソナルトレーニングのメニュー例
参考に、パーソナルトレーニングのメニュー例を目的別に紹介します。
筋肉をつけたい方向けのメニュー
筋肉をつけたい方向けのメニュー例は次の通りです。
【メニュー例】
- 1.動的ストレッチ
- 2.スクワット
- 3.レッグレイズ
- 4.バックエクステンション
- 5.デットリフト
- 6.ベンチプレス
- 7.静的ストレッチ
動的ストレッチは身体を大きく動かすストレッチ、静的ストレッチは筋肉をゆっくり伸ばすストレッチです。前者の主な目的は血流を促進して身体を温めること、後者の主な目的は筋肉の緊張をほぐすことです。
ダイエットしたい方向けのメニュー
ダイエットが目的の場合、次のメニュー例などが考えられます。
【メニュー例】
- 1.動的ストレッチ
- 2.ワイドスクワット
- 3.シットアップ
- 4.バックエクステンション
- 5.ベントオーバーロウ
- 6.ベンチプレス
- 7.ジョギング
- 8.静的ストレッチ
全身の筋肉を鍛えて基礎代謝を高めます。負荷を小さくして回数を増やす点がトレーニングのポイントです。また、ジョギング(有酸素運動)を追加して脂肪燃焼を目指しています。
パーソナルトレーニングのトレーニング内容
ここからは、具体的なトレーニングメニューについて簡単に解説します。
スクワット
筋トレビッグ3のひとつに数えられるトレーニングメニューです。エクササイズの王様と呼ばれることもあります。高く評価される理由は、筋肉量が特に多い大殿筋・大腿四頭筋などをまとめて鍛えられるからです。効率よく筋肉量を増やして基礎代謝を高められる可能性があります。ポイントは正しいフォームで行うことです。膝が爪先より前に出ないように行います。正しく行うことは難しいため、パーソナルトレーニングで指導を受けるとよいでしょう。
ベンチプレス
スクワットと並んで筋トレビッグスリーに数えられるトレーニングメニューです。胸の大きな筋肉である大胸筋に加え、小胸筋、三頭筋、腹筋などを鍛えられます。上半身の筋肉を幅広く鍛えられる点が魅力です。ダンベルやバーベルを持ち上げる必要があるため、自宅で行うことは難しく、1人で行うことも危険です。パーソナルトレーニングであれば、トレーナーのサポートを受けられるため、初めて取り組む方でも安全に行えます。
腕立て伏せ
うつ伏せで行うベンチプレスといえます。体幹を自分で支えなくてはならないため、より幅広い筋肉を鍛えられます。ただし、負荷の大きさを自由にコントロールすることはできません。身近なため簡単に行えると思われがちですが奥が深いトレーニングメニューです。例えば、腕の開き方でも鍛えられる部位は異なります。目的に合わせて正しいフォームで行うことが重要です。パーソナルトレーニングで指導を受ける意味は大きいといえるでしょう。
ラットプルダウン
専用マシンの椅子に座ってバーを引き下げるトレーニングです。広背筋・大円筋・僧帽筋など、背中の筋肉を広範囲に鍛えられます。広背筋・大円筋は、いわゆる「逆三角形の身体」を作る筋肉です。また、厚い胸板にも欠かせません。女性の場合は、くびれが目立ちやすくなる可能性があります。非常に重要なトレーニングですが、専用のマシンがないと行えません。パーソナルトレーニングで取り組みたいメニューと考えられます。
パーソナルトレーナーがトレーニングメニューを組むメリット
パーソナルトレーニングには、通常のジムにはないメリットがあります。主なメリットは以下の通りです。
初心者でも無理なく安心してトレーニング出来る
運動習慣のない方が、ジム通いを始めてから怪我をするケースは少なくありません。自分の体力を把握していなかったり正しいトレーニング方法を理解していなかったりするためです。パーソナルトレートレーニングであれば、専属のトレーナーがついてくれるためこのような心配は基本的にありません。また、オーダーメイドの指導・サポートを受けられるため、トレーニング効果も高くなります。初心者の方でも、安心してトレーニングを始められる点は魅力です。
トレーニングのノウハウを得られる
パーソナルトレーナーは、専門的な知識を活用してユーザーを指導します。したがって、パーソナルトレーニングを継続すればトレーニングのノウハウを学べます。例えば、ダイエットが目的で通っていれば、太りにくい身体の作り方がわかるでしょう。身につけた知識は、パーソナルトレーニング終了後も生かせます。トレーニングのノウハウを学べる点も魅力です。
パーソナルトレーニング実施の流れ
パーソナルトレーニングは、どのような流れで進むのでしょうか。来店から退店までの基本的な流れを紹介します。
来店・着替え
予約した日時にジムを訪れて、受付を済ませてからトレーニングウェアに着替えます。トレーニングウェアなどをレンタルできるジムもあります。必要な場合は、カウンセリング時などに相談しておくとよいでしょう。
カウンセリング
トレーニングを開始する前に、カウンセリングでその日のコンディションを確認します。結果を参考に、当日のメニューを決定するケースもあります。足が張っている、体調がすぐれないなど、気になる点は必ず伝えておきましょう。
ウォーミングアップ
トレーニングを始める前に、ウォーミングアップで身体を温めます。運動前は、身体を大きく動かす動的ストレッチが適しています。筋肉を温めるとともに関節を動かして怪我のリスクを軽減できるからです。動的ストレッチの例としてラジオ体操があげられます。数分で全身を刺激できるためウォーミングアップに最適です。
無酸素運動メニューの実施
身体が温まったら無酸素運動のメニューを実施します。ここでいう無酸素運動は、筋トレと考えればよいでしょう。具体的には、スクワット、ベンチプレス、ラットプルダウンなどがあげられます。メニューの構成は、トレーニングの目的などで異なります。目的を問わず、トレーナーの指示に従い、正しいフォームで行うことが大切です。
有酸素運動メニューの実施
続いて、有酸素運動に取り組みます。主な目的は脂肪を燃焼させることです。無酸素運動と有酸素運動の順番は、トレーニングの目的により異なることがあります。順番により期待できる効果が異なるためです。筋肥大やダイエットが目的の場合は「無酸素運動→有酸素運動」の順番になると考えておけばよいでしょう。
着替え・退店
全てのメニューを消化したら、静的ストレッチなどで身体をほぐしてトレーニングを終了します。ジムにシャワー設備がある場合は、汗を流してから着替えるとよいでしょう。次回の予約を済ませてから退店します。
パーソナルトレーニングは初心者にもおすすめ
ここでは、パーソナルトレーニングのメニューの決め方やメニュー例などを解説しました。ユーザーの目的に合わせてトレーニングプログラムを作成してくれるうえ、細かなアドバイスや指導も受けられるため初心者にもおすすめです。どこをどう鍛えればよいかわからないなどのトラブルは防げるでしょう。ジムに通うのであれば結果を意識したいなどと考えている方は、パーソナルトレーニングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事の監修者
パーソナルトレーニング スタジオZilch代表
町田 洋祐大学卒業精神科にて精神科ソーシャルワーカーとして勤務開始。大手ジムに転職後、スポーツ整体を学び、整体&パーソナルトレーニング専門店にて経験を積む。2024年に著書『骨格ポジショニングダイエット』を全国出版。
美ボディのためのトレーニング指導と、筋膜リリース・整体による姿勢の矯正。お客様の体力に合わせて、より効果的かつ“楽しく”パーソナルトレーニングを得意とする。
<資格>
・NSCA-CPT(全米ストレングス&コンディショニング協会公認パーソナルトレーナー) ・SMART TOOLS 認定プロバイダー ・EliX認定ファシアリリースセラピスト・スポーツ整体師 ・社会福祉士 ・精神保健福祉士<著書>
骨格ポジショニングダイエット: 自分のタイプを知って無理なく最速痩せ! リバウンドもゼロ<公式SNS>
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